主役の三三師は、マクラが17分、本編が9分ぐらいだった(正確じゃないです)。
三三師の2席については、音響の苦情はなかったみたい。仲入り時にスタッフを捕まえた人によると(勝手に聞こえてきたのだ)、三三師は声が大きいので大丈夫だったと。
実はそうじゃなくて、地元の人は三三師の声に慣れてるんじゃないかなと思ったが。
私にとっては、多少聞き取れないところがあった。
東京駅から新幹線で来た三三師。お盆が始まり、荷物の多い人が目立つ。
でも師も着物を入れてるので、スーツケースゴロゴロである。
私だけ、遊びに行くわけじゃないと。
会場で募っていた、熊本地震の義援金に感謝。
それから身を乗り出して、「これだけじゃないんです」。
欧州遠征について。
先日、一緒に出向くこみち師からも聴いた。この遠征は、日本政府の補助金、あるいは向こうの国から呼んでもらうという種類のものではない。
日本で落語を覚えたドイツ人女性が個人的に開いているものなのだ。
客もせいぜい100人だし、それにどこの誰やらわからない人が来る以上、そんなに木戸銭は取れない。
日本で考えれば1,000円ぐらいのものなんだと。
というわけで、東京で壮行会をする。この売上の一部で報酬が出るかというと、飛行機代になる。
帰ってきてからも報告の会がある。この売上の一部が食費になる。なかなか報酬にはならない。
というわけで、オリジナル手ぬぐいを売ってますのでよろしくと。
手ぬぐいは完売したようだ。
学校寄席のマクラ。
テンプレみたいだが、テレビで聴いたかな。
小学生が一番よく聴いてくれる。たまに幼稚園でもやるのだが、幼稚園児は、ひとりの演者が会話を始めるという仕組み自体わからないので、なかなか大変。
これは、三三師ならではの話はない。
花火大会の夜に被り、つ離れしない浅草演芸ホールの話も。
昼席は、ゆかたの若い女性が多く、いつもと違う雰囲気。
最近は、左前で着てる人(合掌)は減った。だが、悪代官に追われた町娘みたいな着つけの人が多い。
男は男で、帯を高く上げすぎてバカボンの集団。
夜の浅草、少ないながら落語に集中してるかというと。
開演中ドーンと花火の音が聞こえるので、室内なのにみんな後ろを振り返る。
それから、客席の携帯電話。鳴るだけならまだしも、出る人もいる。
「今寄席よ。出てる人、言ったってわかんないわよ」
これは客に注意喚起のためのネタだが、注意むなしく左龍師のときにがっつり鳴ってた。
それ以外も結構鳴ってた。
ま、私はいつも書いてるが、さして気にならない。
鳴らすことの是非ではない。鳴らすのは悪いに決まってるが、いちいちこんなことに神経を煩わされるのは不健康。
飲み食いも自由(もっとも現在、酒飲んでいいのは鈴本だけになったけども)。
団体さんが浅草に来ると、寄席のなんでもない場面でどっと入場する。その間お囃子さんがつないでいる。
そして弁当が配られる。
ツアーガイドが、高座に上がったばかりの三三師に背を向け団体客に話す。「この人(指さす)の間に食べちゃってください」。
東京の寄席の話は平常運転だろうが、どうやら師は、地元小田原の人たちに、もっと東京の寄席に来て欲しいらしいのだ。
せいぜい300人しか入らない、このホールとは雲泥の差がある空間だが、楽しいところなんだと。
地元出身を背景にしたマクラはなかった。たびたびやってて話すことないのかな。
二世の話は二席めだったか?
二世になるとダメですなんて話を振って、客が笑う。
「皆さまの頭の中には、正蔵・三平兄弟が浮かんだことでしょう。でも、正蔵師匠はわれわれ落語協会の会長になりましたよ。いかに人材不足かということです」
いつもこんなこと言ってるが、8月池袋下席は、毎年恒例、正蔵師と合同の席ですがね。
幼稚園の子供からつながる、真田小僧へ。
NHK演芸図鑑で出していた気がする。
数ある真田小僧の中では、やはり相当に面白い。言ったら会話の妙だけなのであるが。
三三師自身の感性が、金坊にあるのだろう。
火鉢や、「おとっつぁんバカだから忘れちゃう」のくだりはない。
おっかあが帰ってきて、「(おあし取られて)泥棒かい?」「金坊だよ」のやり取りが地味に好き。
一番面白いのは、親父を散々煽っておいて、「じゃ、遊びに行ってきます」。
この人を食ったムードは、三三師にしかできまい。
個人的には、マクラちょっと削っていいから真田小僧のいわれまで行って欲しい気もしました。
続きます。