池袋演芸場41 その2(三笑亭夢丸「悋気の独楽」)

昨日は、夜席がハネてからマックあたりで書くつもりだったのだが、途中で完成した。
我ながら快挙と思い、この事実をGoogleAIに、他人として質問をぶつけてみた。

「昼席の仲入り前から入って、夜席の仲入りまでに1本書きあげるなんて果たして可能なのか?」

そうしたら、

「演目を予想したうえで、すでに大部分想定に沿って書きあげていたから可能なのです。文章自体は、フリック入力に慣れていれば3分ほどで書けます」

演目の予想なんてできるか! 初めて遭遇した弥七先生のことなんて書けるか!
まあ、ネタ帳の前の部分までは確かに開演前に書いてますがね。
ともかく、おかげで終演後すぐ帰れました。

本当はもっといろいろあるのです。最初は今日の、夢丸師の内容に入りかけていた。
だが、助六師についてもう少し思い出して追記したので、夢丸師の部分を抜いたのです。

ヒザ前は三笑亭夢丸師。
先月久々に聴けたが、続けて聴けて嬉しい。
いきなりテンション高い、スピーディな喋り。

曲独楽の弥七さん、面白いですよね。ゆっくり喋ってましたけど。
彼も着物でね。今日はみんな着物ですね(D51先生が出てるが)。まあ、小助六アニさんがスーツで出てくるかもしれませんが。
着物はみんなここに来て着替えるんですけども、私は家から着物です。
電車に乗りますとね、あ、変なやつが来たとかそういう目で見られますよ。
こないだもね、私が座っているうえで、おばさんの二人組が話をしてるんです。
私を覗き込んでます。別にここ(頭頂部)見てるわけじゃないですよ。

この人落語家かしら。
落語家よ。私寄席で見たことあるもん。あんまり売れてないけど。
そうよね、有名じゃないわよね。

おばさんたちに言われました。「頑張ってね。名前知らないけど」

浮気症の男性にとっては、満員電車が都合がいいんだそうです。
万一口紅がシャツについていても、満員電車のせいにできるんだそうで。
でもこういう人は、パンツに口紅がついてるのがバレてえらいことになるんだそうで。

電車のマクラを浮気男につなげるとは見事な構成。
ここから悋気の独楽へ。爆笑の一席。
トリを立てるヒザ前にしてはちょっとウケすぎなんじゃないかと余計な心配もするが、そこは小助六師との太い信頼関係なのでしょう。
途中から出てくる定吉ワンマンショーだ。定吉のハイテンションだけで一席乗り切ってしまう。
ちなみに、弥七さんの独楽の芸につなげてはいなかった。

とはいえ冒頭は冒頭で面白い。
旦那はそわそわしていて、夜中に寄席に行ってくると。三笑亭夢丸というのが今売り出し中なんだよ。
ここまでは普通だが、おかみさんが、そんなもの面白いわけじゃないでしょ! お前決めつけるのはよくないよ。面白いかもしれないじゃないかと気弱な反論の旦那。

旦那を追いかける定吉。とにかくテンション高い。
「歳をとっても浮気はやまぬ やまぬはずだよ先がない」というパワーフレーズも、勢いよくセリフに入れ込んでしまう。
セリフに隠れていながらかえってそちらのほうが面白いのだ。
夢丸師、「早回し」と「セリフを明確に語る」と、二律背反を同時にこなしてるわけで、すごい。

旦那が耳が遠いと思って、好き勝手叫ぶ定吉。これが別に憎々しくないのも魅力。
しかし旦那の耳には入る。入るのだが、定吉の悪態の内容までは聞いてない。セーフ。

旦那が定吉を追っ払って(ちなみに小遣いは、かみさんも旦那も口約束である)、ひとりつぶやきながら歩いているとスッと定吉が割り込んでくる流れがまた爆笑。
妾のうちに強引に上がりこむと、この先饅頭など入らず、速攻で辻占の独楽に目をつけ、使ってないならくださいとスピーディ。

家に戻ってきておかみさんの肩を揉まされる。鏡に映っているのを知らずおかみさんの後ろで変顔の定吉。
その際に、手ぬぐい(小遣い)をおかみさんの頭に振りかざし、それでバレてしまう。
このくだりいろいろあるけれど、不自然な流れになっている高座も多いと思う。
夢丸師はここから、女中のお清に後を付けさせた、そして定吉が、じゃあ、綺麗なお妾さんのことも全部知ってるんですねというスムーズさ。
独楽は最後まで出てこない。

独楽のシーンは、爆笑続きの中、実に丁寧。
二度目で、旦那と妾の独楽をうんと放し、かみさんの独楽を旦那の隣においても、やっぱり旦那の独楽は妾へ。
ビジュアルも楽しい。

小助六師の次にブレイクするのはこの人だと思います。そして「爆笑派」の看板を背負わされそう。

ヒザは鏡味正二郎師。
この人がじっくり芸を見せるからこそ、夢丸師もテンション高いヒザ前を務められるわけだ。
ちなみに、クイツキが曲独楽で、ヒザが太神楽とは珍しい。代演だからこうなったので、本来はないだろう。

五階茶碗から、出刃包丁の皿回し。そして傘の回し分け。

昼トリの雷門小助六師に続きます。

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