増えた立川流の寄席はやっぱり…

先日志らく批判をしたら、今度は別の方面でまた世間が騒いでいる。そちらの方面のほうが、より騒動は大きい。
ラサール石井とツイッター上でやり合ったそうで。
昔、能町みね子に攻撃された際はタジタジだったが、ラサールには反発するんだな。
思想のほうの争いはまあいつものことだ。ラサールに与する気もむろんないし。

ただ志らくという、常に筋の通っていない発言を垂れ流す人に対し「御用落語家だ」などとレッテル貼りしてる世間のほうも嫌だ。
政権を批判しないと噺家でないなんて、せんなルールあるものか。
でもいるんだ。村本大輔やぜんじろうを行動だけで評価する人であったり。円楽さんは政治を批判してて立派だったとか。
他人の仕事、それも芸能の性質を勝手に決めつけるなよ。
喬太郎師のように極力そちらの方面を語らない人は、仕事してないことになるじゃないかよ。

さて、そんな前置きから立川流に関しひとつ思い出した。

11月から既報の通り、立川流の寄席がふたつ増えた。
立川流すがも亭と、立川流いろは亭。
寄席の否定から始まった団体が、寄席に回帰している話である。まあ、それはそれで。

会場は巣鴨スタジオフォーと、梶原いろは亭。私もいつもお世話になってる。
スタジオフォーは、すでに寄席だと言ってもいいだろう。水曜日の巣ごもり寄席を聴く際、カテゴリを「落語会」にしてるのだが、寄席のほうがいいかなとずっと思っている。

ちなみに、どちらも東京さくらトラムこと（誰も言わないけど）都電荒川線沿線という共通項がある。
そして実は、高田馬場のばばん場もこの沿線なのである。学習院下電停が最寄り。
町屋とか荒川区役所前とか、雑司ヶ谷とか、他にも落語の盛んな街が沿線にあるのは面白い。私も、荒川線でもってハシゴができないか、いつも検討している。
まるっきり偶然じゃなくて、落語という芸能の性質がよく表れている気がする。まるで勘違いかもしれないが。

さて立川流は行く機会があまりない。
だから新たな寄席に期待もしていた。
しかし番組を見ると。

巣鴨のほうは、本日9日が里う馬。
明日10日が談四楼。

梶原は、24日が龍志。25日がぜん馬。
24日はまたしても談四楼が出ている。

なんだよ。既存の広小路、日暮里と同じじゃないか。
談四楼師の仕事が増えただけか。
ガッカリ。いや、会場的に、二ツ目主体になるのかなと思っていたのだ。
ちなみに日暮里と広小路には、雲水がまた顔付けされるようになっている。これもガッカリ。

ぜん馬、龍志といった超ベテラン勢には含むところはない。
だが、正直よく知らない。ぜん馬師は10年以上前に聴いたけども。
正直言うと、超ベテランだったらば雲助、さん遊、小里んといった師匠方を聴きたい。そりゃ落語協会だが。

私の立川流の接点というと、二ツ目が主。
吉笑さんはご存じ大出世。
出世していく様子をある程度リアルタイムで眺められたのはよかった。だが、真打が無事決まったそうで、今後の接点は限りなく少ない気がする。
新作ユニットのソーゾーシーも行きたくないし。

弟弟子の笑二さんは、まだ神田連雀亭で聴けるので、いつもチェックしている。
あと、真打になる気がないのかそのあたりわからないのだが、二度聴いた志のぽんさんは非常にいいなと思った。
あとは、接点はさらに少ないが寸志、談吉ぐらいか。
逆に、この二ツ目はなあと、初回から脱落した人が数名。

小春志から、新真打吉笑へ。
このめでたい流れを見ていると、立川流はまだまだ捨てたもんじゃないという気もする。
なお、志らくに亭号を取り上げられるなど悲惨な目に遭い続けたらく兵さんもこの間で真打になる。
一度も聴いたことはないのだが、聴く気はあった。
雑司が谷地域文化創造館に聴きにいったら、コロナで順延していたのだった。

しかし表面に映るものはめでたいが、でも実質どうかなと思う。
やはり最近、ずっと対比されてきた円楽党のほうが目立つ。
ずいぶん前に逆転してたと思うのだが、いまだに認識を変えられないファンも多いのだろうな。

笑点特大号で、三遊亭兼好師がいきなり落語を披露していたので驚いた（高砂や）。地上波で流していたわけでもなく。
やはり圓生を継ぐので、番組が囲い込みに掛かっているのかしらなんて思う。
ちなみに立川流で、談志を継ぐというのはないでしょうな。志らくにだけは継がせないと思っていそうだけど。