2025年M-1グランプリを落語と寄席漫才から語る(下)

タイトルを大きくしすぎたかもしれない。もう落語についても寄席漫才についても語れません。
今日はファイナル以外を。
1人目から見ていきます。

ヤーレンズ

ヤーレンズ面白いのになあ。
以前から、ツッコミ出井がたまにボケるのがどうなんだろうと思っていた。ちょっとそこで戸惑ってしまう。
今回は、ツッコミに徹するのではなくボケのパートを増やしていたからこれまでの構造とは違うのかもしれないが。
でも、ボケを分担するならもっとちゃんとボケて欲しい。
それよりも「ちゃんとしたツッコミ」と「スカすツッコミ」の2種類でやったほうが効果あるのではなんて思った。
ストレートでなくても、チェンジアップとスライダーで緩急をつけられるのに。イメージとして西武隅田。
「決めつけの刃」あたりが唐突に感じるなあ。
「ゼロオクロック」もねえ。
積極的にボケるのでなく、ボケに誘導され、なんだかボケさせられたらめちゃくちゃ面白い。
中川家礼二はボケ返しを褒めてたけども、中川家の芸風ならいいけど。

生放送では気づかなかったのだが、「決めつけの刃」のあとボケの楢原が大魔神で「開く代官閉じる代官」って言ってるのは地味にツボにハマる。
こういうのどんどんスピーディに出してくんだから贅沢だが、もったいないね。

本番終わってから審査中ずっとボケ倒してるのに、不快感が湧かないところが好き。

めぞん

点数伸びず最下位だけども面白かった。
ボケの妄想ネタなのに、伏線を次々回収していく設計が見事だ。
回収を超えて、サンボマスターで突き抜ける。
すごく好き。
最後、高原さんと遊戯王やろうねって言ってたのね。わからなかった。
審査面のズレは、よくわからない。

カナメストーン

テンション高い分、ハマらないとまるでハマらない。
まともな視点からクレイジーさを眺めれば楽しいが、クレイジーな視点しか存在しない場合、客がまともな視点にいなければならない。
このネタをまともな視点から眺めたくない。つまり生理的に受け付けない。
私はそちらの側の人間でした。

真空ジェシカ

今回のネタがイマイチでした。
ボケがウザく感じた。そういう個性なのは分かってるが。
あのような個性的なコンビでも、ネタのハマるハマらないがあるのだな。
車いすテニスの選手が2組連続(エバース)で車のネタ引いたとか、ツッコミのガクがアドリブ入れてるのはすごいなと。

ヨネダ2000

めちゃくちゃ面白いけど、観ながらこれは勝ち残れないなとも思う。
なんだろうね。「正統派じゃない賑やかしは、ウケてもここまでだ」じゃあないんだ。
なんだか順位付けの外にいる感じ。
漫才の外にあるからか。でもコントでは出せないネタ。
松浦亜弥というチョイスが最適。
思ったのだが、同じようなネタを男がやっていたら、嫌味に感じたりするのかもしれない。
「なんだかシュールぶりやがって」とか「自分たちだけ面白いと思って鼻に付く」とか、「とんがってれば面白いと思いやがって」。
彼女たちだと楽しそうだし、爆笑かつ微笑ましく観られたりして。
あと、男女に関係ないがコンビの信頼関係が非常に強そう。

太った愛ちゃんは、笑顔がびっくりするほどおかわり君に似ている。

豪快キャプテン

いい悪いとは別に、いかにも関西の劇場に出てるタイプのコテコテ芸人が出てきて、チャンネルが違いすぎて戸惑う。
なるほど、しばらく東の芸人が優勝していた理由がよくわかった気がする。
私自身は上方落語が好きで、コテコテの上方漫才も好きで。
その私が、チャンネルを切り替えづらかった。M-1のトレンド自体がいつの間にか激しく入れ替わっていたのだった。
あと、コンビが対立構造になるのは、今回このコンビが9組にして初めてだった。
それがいかんというのではないが、トレンドではない。そして急に切り替わるので、戸惑ってしまう。
多分、喧嘩好きなんでしょうな。喧嘩も面白いのだけども。
大吉先生がエバースとの比較をしていたが、エバースは喧嘩しないから、その差かな。

ママタルト

昨年、ツッコミ檜原が変にボケるのが嫌だなあと書いた。
ボケるというか、ウケたいんだろうなと。
でも今年、「猪瀬都知事か」というツッコミでちゃんとウケてるじゃん。
ちょっと古くて、わかってウケてる人は少ない気はしたが、でもウケてる。
ツッコミは「全然もうええわ」と言ってしまって自分でネタにしてたが、ボケの大鶴肥満は「今年もよろしく」の語呂合わせを「ゴロシク」と言い間違っていた。
誰も指摘してないけど。
面白かった。あとはネタの完成度と技術面でしょうね。
ツッコミがもっと軽やかだと面白いと思う。

レベル高いと言われてるが、振り返ってみると、1本目で終わった人たちからは、ヤーレンズとヨネダ2000かな。
今年もお付き合いいただきありがとうございます。

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