落語協会新会長に林家正蔵

いきなりニュースが飛び込んできた。
柳家さん喬師が1期2年で降りると思わなかったので、まずそちらにびっくり。2期4年やるに違いないと、根拠はないが思っていた。
どうやら本当に、会長の座は人間国宝になれなかった代償だったようだ。
別に、いいとか悪いとか言えませんけども。

2年前に急遽さん喬師が担ぎ出され、会長をやる気満々だった正蔵師はハシゴを外された格好となった。
とはいえ、引き続き副会長を務め、会長就任も既定路線ではあったようである。
正蔵会長が嫌ということではないけども、私はひそかにたい平師に期待していた。
まあ、これでたい平会長が実現することは、まずない。

副会長が気になる。
副会長とは、落語協会の場合は実質的に、次期会長を意味するのである。
まだ決まっていない副会長を予想しておきます。会長の意向が強く働くが、協会内政治バランスも大きく働くと思われる。

○柳家喬太郎(現・常任理事)
▲古今亭菊之丞(現・理事)
×五明楼玉の輔(現・常任理事)

普通には人気者の喬太郎師だと思う。
落語協会は柳家が主流。最近も先代圓歌が10年やった後、馬風、小三治、市馬、さん喬と柳家だった。
柳家支配に不満を持つ一門も当然いる。
とはいえ、数が多いから会長が次々出てもおかしくはない。
今回一度林家になることで、次に再び柳家という路線は考えられる。そもそも喬太郎師は圧倒的な人気者。
ネックとしては、正蔵師とトシがひとつしか変わらない。キャリアはだいぶ離れてるのだけど。

常任理事で、他には玉の輔師か。アイディアマンだし。
しかし会長の目まであるかというと? 芸術協会みたいな「実務派副会長」路線なら考えられなくはない。
普通には常任理事ではなくて、その下の平理事にチャンスがありそう。
講談・色物を除く、改選前の理事はこの顔ぶれ。

  • 橘家圓太郎
  • 入船亭扇辰
  • 林家彦いち
  • 古今亭菊之丞
  • 柳家三三
  • 春風亭一之輔

あくまでイメージだけど、この中で役職に名乗りを上げる人は、菊之丞師しか思いつかない。
古今亭はもともと、志ん生が会長を務めていた。いにしえの時代。
その後息子の馬生、志ん朝は副会長を務めた。会長にならずに亡くなってしまう。
個人的な意欲もあろうが、古今亭から会長を出したいという野心、菊之丞師は強そうな気がするのだけど。
古今亭の人気者というと桃月庵白酒師もいるが、この人はとうに理事を降りている。野心のかけらもなさそう。

というわけで、玉の輔師よりも、菊之丞師の可能性が高いと考えている。

正蔵会長、外交はどうか。
かつて「林家九蔵」の名を巡り好楽師と戦ったことがあるが、円楽党は息子・当代円楽の代となった。
円楽師は、昔から海老名に出入りしている人なので、むしろ親密である。
芸術協会とはあまりつきあいなさそうな気がする。でもまあ、あちらの会長は有名人の昇太師であるから、別にやりづらいことはなかろう。
立川流はまるで接点なさそう。
その代わり、上方とのラインは強いと思う。

抜擢はやるだろうか?
さん喬時代にも考えたのだけども、そもそも抜擢に値するほど優秀な人がいるかどうか。
まず、NHK新人落語大賞取ることが前提でしょうね。三遊亭ごはんつぶさんなんか、引っかかるかも。

正蔵師、落語の実力は世間からずっと疑問符を付けられてきた。
ただ、ちゃんと聴いてる人には、決して評判悪くないはず。
わりと素朴な落語なので、軽く見られるところはある。ただ、素朴こそ味である。
というものの、私しばらく聴いてないのだった。
3年前に国立のトリで淀五郎を聴いたのが最後。これが正直イマイチだった。
もちろん、いい高座にも接しているけども。寄席の軽い演目がいい印象。

偉くなったから、もう他協会の人は高座でいじれなさそう。
ただし、上方落語家は引き続き二世としてネタにしそう。実際先日、米團治師が喬太郎師とのトークでネタにしていた。
そして、身内である落語協会員が最もネタにしそう。

YouTubeには音源少ないが、録画は多く持っている。
わりと最近の「ねずみ」(日本の話芸)など、なかなかいい高座だと思う。これも素朴な落語。
小ネタでは「新聞記事」や「おすわどん」。

弟子はつる子師が有名だが、はな平師がいい。
わりと師匠に似た路線で、派手さはないがじわじわいい。
息子はふたり。たま平とぽん平。二ツ目になって聴いてなくて、最近はわからない。
いい悪いではなくて、テレビの売れっ子だったお父さんからすると、地味なのは否めない。

「落語協会」でヤフーニュースを検索すると、桂南光師の上方落語協会復帰が認められたニュースも引っかかった。
弟子の南天師と、孫弟子天吾さんのためである。
関係ないが、よかったと思う。

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