2026NHK新人落語大賞出場者そして審査員(噺家7人)

今年もNHK新人落語大賞の季節がやってきました。
昨年は春風亭一花さんがついに優勝し、そして早くも抜擢真打。
落語界で最も権威の高い賞といって過言でない。
「優勝したら必ず売れる」大会というわけでもないけども、それはまあ、仕方ない。

観覧の希望は出している。そろそろ当たらないもんかねえ。
さて出場者と、演目。そしてルールがガラッと変わった審査員について。

出場者と演目

  • 春風亭朝枝「加賀の千代」
  • 笑福亭笑利「最近の若い奴は」
  • 昔昔亭昇「やかん」
  • 月亭遊真「胡椒の悔やみ」
  • 鈴々舎美馬「芝浜」

演目の発表があって驚いた。先に出しておく効果のほどはわからない。

東西3人ずつだったのにまた東3、西2に戻ってしまった。
放送枠の関係なのだろうか。以前より1席の持ち時間も増えてきているし。
別に、噺家の数の東西バランスとしては、計5人でもいいけれど。
裏事情などもちろんわからないが、西の予選に出た人が少なかったみたい。東の予選90人で、西が31人と。
これではむしろ不公平なので調整したのかもしれない。

笑福亭笑利さんは常連。昨年は一花さんと同点だった。
こういう人が「ついに戴冠」というのが近年のトレンドだろう。
昨年の新作落語は本当に面白かった。新作ひとりなのも有利。
今年も新作か。なんだかタイトルも面白そうじゃないか。

昔昔亭昇さんは2年前「やかんなめ」で出場。準優勝。
笑点特大号のメンバーにも選ばれて勢いよし。
今回出すやかんは先日聴いたが実に面白かった。
デブキャラを活かした面白落語でもあるが、そもそも技術(話術)が実に高い。
期待するが、「やかん」という演目が果たして大会向きかどうか? 「そこそこまで行く」ための演目っぽいのだ。
ちなみに「昔昔亭昇 やかん」で検索したら、トップに私の「やかんなめ」の記事が出た。違う、そうじゃない。

鈴々舎美馬さんも2回目。前回は「死神婆」という変な噺で最下位。
今回は芝浜だって。意味がわからない。12分程度で「よそう、夢になるといけねえ」って。
たぶん、そんなサゲではないと思う。
私は彼女の高座聴いて圧倒されたことが一度もなくて、よくわからないというのが正直なところ。
まあ、きっとなにかいいところがあるんでしょうな。

月亭遊真さんはよく知らなくて。
最近、大阪のラジオも聴いてないし。
演目が「胡椒の悔やみ」とはすごい。これ、上方にある演目なのだろうか? 桂米紫師はやっているそうで。
東だって、めったに出ない演目だけど。
どういう噺かというと、不謹慎な噺。ゲラ男が悔やみを述べるため、胡椒の粉を含んで涙を流すという。
珍品の類だが私は好きなのだ。

そしてラスボスみたいな人が。
春風亭朝枝さん。一花師の弟弟子であり、一朝師最後の弟子。
もともとしばらく前から、次の抜擢真打があるとしたらこの人だと私は勝手に思っていた。
持ち時間の短いNHKに出てこれるとは正直思わなかった。異種格闘技に臨むようなイメージ。
最後に聴いてからちょっと時間が経っているのだが、もともとあった破壊力に瞬発力も身に着けたのであろうかと。
短い時間で客を味方につけられればチャンスありそう。
と思うが、演目が「加賀の千代」とは軽いですね。
寄席ではさらっとやるところに味がある噺だが、大会に求められる方向性は真逆である(でもやりすぎはダメ)。
まあ、どんな演出かわからないが、さらっとやって自己満足で終わるような高座ではあるまい。

司会はナイツ

ずっとたい平師や、吉弥師だったのに司会は漫才師。
司会が笑わせすぎちゃいけないが、ボケ過ぎずに空気をほぐし、ちゃんと回すのであろう。楽しみだ。

審査員は噺家のみ7人

文化人や評論家枠は今年から消滅。
広瀬和生氏が昨年、桂米輝さんに「6点」を付けたことと無関係には思えないのだった。
思い出すだに、つくづく意味不明。
審査員は以下の人。演者と同様、五十音順。

  • 桂文珍
  • 三遊亭萬橘
  • 笑福亭鶴光
  • 立川志らく
  • 露の都
  • 林家彦いち
  • 柳家権太楼

噺家だけになったのと、人数が増えたのはまた違う要素と思う。
審査員は東が4名、西が3名。まあ、鶴光師の本拠地は東京だけども、上方落語の代表なんでしょう。
人数を増やしておけば、極端な採点があっても吸収しやすいという番組の目論見でありましょう。

文珍、権太楼の両師には正直もう、外れて欲しかった。
文珍師は、バラエティのひな壇の役割としては見事だが、採点があまりにもいい加減。6人のうち5人に10点付けてどうする。
権太楼師はあまりにも辛辣で。辛辣でもさすが! という苦言ならいいのだが、好き嫌いの範疇といちゃもんにしか見えず。
時代じゃないなと。
露の都師は女性代表なのだろう。女流のパイオニア。
個人的には桂あやめ師がいいが、文珍師と同じ吉本だからバランス悪いかもしれない。
彦いち、萬橘というのがなかなか気が利いている。
彦いち師は新作落語代表、萬橘は若手代表ということなのだろう。
あと、NHKは志らく師好きだねえ。まあ、審査員慣れしてるのは認める。
ただ、出演者そっちのけで自分が前に出るからな。この点、権太楼師と同じ。
ちなみに今回、志らく師が目を付けるようなファンキーな(センスのよくない)若手はいないと思う。

楽しみですね。

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