テレワーク落語会に思う

テレワーク落語会が流行っている。
若手の噺家さんはたくましいものである。スタート時は料金振込対応だったのを、短期間でPayPayも導入したりしているそうで。
超ベテラン、桂文枝師も無人の落語会をしたとのこと。
私はひとつも視ていない。
私は今月も二度現場に行ったので、まだ落語が聴きたくて仕方ないモードにはなっていない。
この後池袋の新作まつりにも出向くし。
あくまでも私にとっては、You Tube上に落語の動画がひとつ載ったという感想なのだ。
まあ、いずれ聴きたくなったら聴くと思う。

ついに単発バイトに出かけた二ツ目もいるなんて報道されていた。
まったくもって大変だ。寄席が開いていても、二ツ目にはさほど出番がないのだ。
二ツ目の寄席、神田連雀亭は開いているが、みんながここに出ているわけじゃない。
さすがにここまでコロナが長引くと、会を中止する主催者に対する批判なんてものはもう見られない。
ともかく東京の寄席四場、さらに永谷の演芸場もだが、よく開けてるなと感心する。
客はまばらみたいだが、まあ、当然。
落語協会は真打の披露目も始まったが、なんて間の悪いときに真打になったのだろう。
彼らは一生、マクラにすると思うけど。圓生がパンダと一緒に亡くなったときのような。

配信の落語、お客がいないから大変だというのだが、そういえばBSトゥエルビでしばらくやっていた「ミッドナイト寄席」も無観客で収録していたなと思う。
録画取ってはあるのだけど、デキは全般的にイマイチだったと思う。あまり見返したこともない。
無観客よりは、NHK演芸図鑑みたいに「えー」とかわざとらしく反応する客のほうがずっといいみたい。
演芸図鑑もどうなるのだろうか。4月から普通に始まるのでしょうかね?
撮り溜めている高座もあるのだろうが、そもそも普通に番組作れる?

ということを考えつつ、客がいないのに見事な高座が多数流された番組もあったと思い出す。
2016年までやっていた、「柳家喬太郎のようこそ芸賓館」は、客なしで、クロマキー合成の高座という、地獄の環境だったが、それにしては見事な高座が多かった。
当ブログでも、次の高座を取り上げている。

他にも、こんなものも。

それ以外でも、ちょっと触れたものまで含めると、大変な数を取り上げている。
それにしてもすばらしい番組だった。
だが、後番組の「柳家喬太郎のイレブン寄席」が、客をせっかく入れてるのに一般バラエティ寄り編集になり、まるでダメだった。
ともかく、客がいなくても立派な番組は作れるのだということを、コロナ騒ぎから急に思い出した次第。
今から思うと、高座について細かく編集を入れ、「この部分だけ別撮りでもう一回」なんて普通にやっていたのに違いない。
噺家にとっては面倒でも、センスのある人が指示を出せば見事な高座が残るのである。

3月31日は寄席は余一会だが、柳家喬太郎師の池袋の会が中止になっている。
まあ、いろいろ事情はあるのでしょう。
でも、「新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点」を理由にしてるが、なら定席はどうなんだろう。

三遊亭白鳥師が、You Tubeに公式チャンネルを作り、浅草で今月演じた「座席なき戦い」を配信している。
素人が勝手に録音して流すのはNGだが、著作権を持つ演者自ら流しているので問題なし。
こちらは聴いた。
よかったら私の記事も。

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カテゴリー: 日記

作成者: でっち定吉

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