金原亭乃ゝ香が「古今亭佑輔」で復帰

締め切り抱え忙しいのだが、ニュースがあれば更新します。
今日は世間の喜びに水を差す、読んでイヤな気持ちになる記事ですよ。

【ご報告】
ご無沙汰を致しております。
しばらくツイートを更新できず、
突然のご報告で誠に申し訳ございません。

この度、志ん輔門下に移籍
金原亭乃ゝ香改め
古今亭佑輔となりました。

精進して参りますので、
今後とも何卒よろしくお願い
申し上げます。

佑輔

— 古今亭佑輔 (@yuusuke_rakugo) February 21, 2022

どこで知ったか。
「柳亭のアクセント」「金原亭乃ゝ香廃業」
この記事のアクセスが急に増えたためである。最近、自分のブログのアクセスでニュースを知ることが多い。

ツイッターは歓迎ムード一色だけども。どうかなと。
春風亭かけ橋さんの二ツ目昇進（いまだ確定情報なし）を喜んだばかり。そのいっぽうで、辞めた乃ゝ香の復帰を祝わないのは、ダブルスタンダードかもしれない。
でも、落語界に本当に彼女は必要なのかって思ってしまう。かわいいだけが取り柄の噺家が。

それに、復帰したのが志ん輔一門って。
弟子を5人採って、1人しか残っていない地獄の一門だぜ。ムダに厳しいだけで、なんの育成実績も上げていない人。
志ん朝一門で、師匠を喪った二ツ目が4人いたが、このうち誰ひとりに頼られなかった人。
なんで採ることにしたのかわからないけど、まるで実績がないにも関わらず、後進の育成に強いこだわりだけは持った師匠のなにかに、火が付いたのだろう。
でも、気が向いたらまた追い出されるんじゃないの？
前の師匠と違い、タレントとして働かせて利益を得よう、そういうことはしない人だと思うけども。
「こうでなければならない」というこだわりの強い師匠が、実はいちばんタチが悪いと私は思う。

名前に男の字である「輔」を与えていることでもわかるが、志ん輔師はおそらくビジュアルでの売出しを厳禁すると思う。
男に負けない、立派な噺家になってから美貌をアピールしろ、そういう正論でもって進めるのでは。
弟子のほうは、真逆の方針の師匠の下を離れた当初はそれを喜ぶとして、ゆくゆくは耐えられるかな？
笑点特大号の女流大喜利は、恐らく出演禁止。
師匠が運営から放逐された神田連雀亭も、当然出演禁止。兄弟子の始さんも出ていない。

前の一門がビジュアル重視のブラック企業。新たな一門が、パワハラブラック企業。
まあ実社会でも、一度ブラック企業に入った人はブラックしか行く道がない。この道理を見事に物語ってはいるな。

香盤は下がるのかなと思ったら、そのままだ。二ツ目同時昇進の市好さんの下にすらならない。
ペナルティと理解しなくてもいいのだが、一番下から始めるぐらいでちょうどいいと思うのだけど。
かつて小朝門下から円丈門下に移籍し、香盤を下げられたという三遊亭究斗師と整合性が取れない気はする。
まあ、落語界なんてその場その場で考える、適当なものではあるが。
辞めて明らかに空白時期があったこともあって、どうもしっくり来ないな。

すべてが適当ということではないと思う。
まったくの想像だが、世之介師のところを辞めざるを得なかったことに、市馬会長はじめ協会の理事がのきなみ同情しているのだと思われる。
そういう場合は、救済しやすい。

しかし。
落語協会は、破門された人を内輪で拾わないことにしていたのではなかったのか。香盤がぐちゃぐちゃになるので。
今、破門と書いたが、結果的に見て破門と考えていいだろう。

最近移籍した柳家かゑるさんについては、内実がまるでわからないのでスルー。前の師匠が活動していないし。
あったはずのルールができる前の、最後の移籍が恐らく柳家小せん師。2006年。
その前が前述の究斗師で、2001年。
その前が、同門であった文雀師で2000年。
究斗師と同じく2001年だが微妙なのが三遊亭司師。実質破門だが師匠三木助（先代）がこの時期に亡くなったため、一般的な再入門ルールに基づいて理解されているようだ。

ルールがあったからこそ、しん華、かけ橋と二人が芸協に行かざるを得なかったのではないか。
協会の中に、人材流出を防ごうという発想が生まれてきたのかもしれない。
移ったふたりは今、なにを思うだろうな。
いい一門に行って喜んではいるだろうが。

（2022/2/27訂正）

自分の記事読み返してみたら、「前座の一番下から始めるぐらいでちょうどいい」なんて書いている。
いや、前座から始めるんじゃ芸協移籍組と変わらない。そこまで厳しいことは言いません。
二ツ目の一番下ぐらいでいいんじゃないか（ペナルティ扱いではなく）という意味です。
お詫びして訂正します。