なにか落語界のニュースないかなと思っていろいろ巡回。
落語協会の8月下旬のニュースを見ると、橘家文吾さんがコロナ感染とある。
全然知らなかった。知らないまま、昨日の文吾さんの記事を書きました。復帰後の高座だったのだな。
まあ、感染した噺家も非常に多く、いちいち追いかけられないぐらいだ。
多くは軽症。別に人生観が変わったりすることは一切ないと思う。
私でっち定吉もコロナ仲間だが、全然。
芸術協会のほうを見ると、一昨日のニュース。色物新会員のお知らせだ。
次の3名。いずれも代演ですでにしばらく出ていたようである。
- 藤本芝裕(三味線漫談)
- 松廼家八好(幇間)
- 坂本頼光(活動写真弁士)
坂本頼光(さかもとらいこう)は、落語界の周辺において、すでに名の知られた人だと思う。
新真打のパーティでもって、破天荒な活弁を披露したらしい。
Wikipediaが早速書き換えられ、「瀧川鯉朝」門下で芸協入りしたとある。
色物さんは芸術協会、落語協会においては必ず噺家の門下となる。
寄席にたびたび出ている人でも、どこの門下なのかわからないことが多い。別に知らなくてもまったくどうということはないのだが。
ただ知っていると、寄席の顔付けを見たときなるほどなと思うこともある。
参考記事:寄席の色物はどこの一門所属なのか
藤本芝裕(ふじもとしばひろ)は女性。
すでに浅草お茶の間寄席でお見掛けしたのだが、正会員じゃなかったのだ。珍しいな。
藤本芝裕で検索掛けたら、ご本人のWikipediaはなく、ご主人の「ベン村さ来」という放送作家さんがヒットする。
この方自体知らないし、そもそもWikipediaに項目が建てられるべき人なのかもわからない。それはそうと、ベン村さ来氏は、品川区の「目黒のさんままつり」の発案者なんだそうだ。
まつりの寄席主催者でもあるらしい。
記事中には、藤本芝裕が元・相馬ひろみという名の漫談家であることも書いてあった。
ちなみに藤本芝裕先生は、公式によると桂竹丸門下らしい。
まったく知らなかったのは「松廼家八好」(まつのやはちこう)。
なんと幇間だ。櫻川七好門下。
「鰻の幇間」「たいこ腹」の」マクラで、いちいち絶滅危惧種だと取り上げられる、あのたいこ持ち。いよっ。
すごいな。絶滅危惧種の芸能から、寄席芸人が出た!
幇間といえば現実の人物より、古典落語でおなじみのあの人、である。
落語では、だいたい名は一八。小僧が定吉であるのと同じく。
二人目の幇間が登場すると、茂八と相場が決まっている。
幇間が主役で出る噺はまだある。「愛宕山」「ふぐ鍋」もそう。
あまり掛からない演目では「つるつる」。
「けんげしゃ茶屋」なんて噺でも、重要な脇役を果たす。
落語では旦那の取り巻きだが、そのリアル幇間が寄席に登場。
いろいろ仕込んでいないと幇間になどなれない。高座で出す芸も、もちろん無数にあるわけだ。
2006年まで「パフォーマンスシアター水と油」にいたのだそうだ。いろいろパフォーマンスをやり尽くしてかどうかは知らないが、最後に幇間になるという。
もしかしたら、浅草見番のドキュメンタリーで、修業中のこの人見たことがあるかもしれない。
幇間芸は国立演芸場の定席で一度だけ観たことがある。先日も小遊三師の芝居に協会員でないおぼんこぼんが顔付けされていたり、国立はたまにそういうことがあるのだ。
その際は悠玄亭玉八師匠だったと思うのだが。ヒザだった。
正直言うと、よく覚えていません。三味線と踊りを観た気がするのだが。
今だったらもう少しものがわかる、はず。
新会員は上野広小路亭のミックス寄席「しのばず寄席」で出番があるそうだ(永谷のツイッターより)。
- 松廼家八好・・・9/20昼
- 坂本頼光・・・9/25夜、9/27夜(鯉昇二人会)
- 藤本芝裕・・・10月予定
楽しみですね。
そういえばしのばず寄席で思い出した。
9月28日の「しのばず寄席特別興行」が、「談四楼・遊雀二人会」。なんと。
かつて立川談四楼は、権太楼の元を去り芸協入りした三遊亭遊雀および関係者を、雑誌「BURRN!」の連載で罵り続けていたのである。
そのひどさについては、かつて書いた。
私は、談四楼の左翼言論を批判する前にすでに、「噺家かくあるべし」という言動の危険さについて書いていて、これはちょっと誇っていいと思っている。
しかし、そんなふたりが20年近く経って一緒に会をやろうってか。
ただの頑固爺でも、落語は別だってか。
松廼家八好・坂本頼光のお二方は神田伯山ティービィーの新宿末廣亭8月中席でご活躍されてましたね。羽織紐の喧嘩結びをそれ見ながら私も勉強させて頂きました。やはり寄席で拝見したいですね。
いらっしゃいませ。
別に意地を張ってるわけでもないですが、伯山関係は見ないもので知りませんでした。
それよりもこの記事、後で5ちゃんねるの芸協スレを読んだら全部似たようなことが書いてあり、失敗したかもしれません。
談四楼・遊雀二人会のことまで書いてありました。
この後の更新サボってますが、今日出す予定です。