「大工調べ」の訴訟論

お白洲ものの落語がある。 「大工調べ」「帯久」「三方一両損」「佐々木政談」「鹿政談」など。変わったところでは、もっぱら入船亭扇辰師が手掛けている「さじ加減」などという噺がある。 本来、お奉行さまがいちいち訴訟を指揮するわ … 続きを読む

三遊亭白鳥「ナースコール」

ナースコール/死神 三遊亭白鳥師匠。 何度か当ブログでは書いているのだが、この人こそ「落語」を次世代につないでいく立役者である。「新作落語」にとどまらず「落語」全体を。 「新作落語」も「古典落語」も、その世界観は共通であ … 続きを読む

立川談志「やかん」

CS放送「衛星劇場」、一週間無料放送があり、おかげで多くの落語をコレクションに加えることができた。 「立川談志 ザ・まくらスペシャル」という番組も録れた。 面白いことは面白いのだが、聴くと神経に障る人ではある。 落語たる … 続きを読む

続・柳家小三治を批判的に聴く

先日、<柳家小三治を批判的に聴く>ということに取り組んでみた。苦手な噺家を毛嫌いするのではなく、立ち向かっていくことで、いろいろ見えてきたものがあり個人的には非常にいい体験だった。その結果、普通に聴けるようにはなった。た … 続きを読む

当代桂文枝

桂三度さんを批判する格好になったが、背景には彼の師匠、もとの三枝師の存在もある。桂文枝師の弟子、ラインナップを改めて見て驚愕する。一番売れているのが、芸人上がりの三度である。その他弟子の数はやたら多いが、他に世間で売れて … 続きを読む

「NHK新人落語大賞」の桂三度

NHK新人落語大賞で観た、桂三度さんの落語について。敬称は「さん」でいいでしょうか。 当ブログでは、実名を出した批判はなるべく避けるようにしている。権威ある人に対しては別として。 ただの好き嫌いを正当化した牽強付会の文章 … 続きを読む

2016NHK新人落語大賞雑感

毎年恒例の新人落語大賞、結果を知らない状態で、録画を見ました。 落語でもお笑いでも、採点による賞は、自分の「好き嫌い」と「客観的評価」との区別をきちんとつけて観ないと楽しめない。 誰かに受賞して欲しいと思ってしまうと、も … 続きを読む

転宅

橘家文蔵襲名披露、初日の演目は、十八番の「転宅」でした。 泥棒の噺は、お客の懐を取り込む縁起担ぎでめでたいとされている。そういう意味では、先の演者が泥棒ものを出してもいいわけだが、文蔵師に気を遣ってやらなかったのだろう。 … 続きを読む

当代柳家小せん

私のホームグラウンド(自称)、池袋演芸場の、「橘家文蔵襲名披露」には行けそうだ。 文蔵師匠についても、思うところがいろいろある。先日、「柳家喬太郎のイレブン寄席」でやっていた「転宅」も、それは素晴らしい出来であった。 だ … 続きを読む

柳家小ゑん「鉄寝床」

先日、久々に黒門亭に出向いて、柳家小ゑん師ネタ出しの「鉄寝床」を聴いてまいりました。 小ゑん師ファンのおじ様方が集結して大盛況でした。 私も大満足で帰ってきました。 今回の「鉄寝床」は初めて聴く作品である。鉄オタ落語だと … 続きを読む