柳家喬太郎「道灌」

最近、いい前座さんから続けて「道灌」を聴いた。柳家小たけさん(その後二ツ目に昇格して現在小もん)と、柳家小ごとさん。 道灌は、寄席に通っていれば、特に柳家の噺家さんからたびたび聴く前座噺である。決して飽きはしない。いい前 … 続きを読む

看板のピン

ブログのネタは相変わらず枯渇気味。その点、落語を聴きにいくとネタができていい。 今週も東京かわら版チェックして、「堀之内寄席」「すがも巣ごもり寄席」、それから神田連雀亭など二ツ目さんの安い席を毎日のように検討していたのだ … 続きを読む

瀧川鯉朝「あいつのいない朝」

瀧川鯉昇一門という、実に個性的な集団が落語界にある。鯉昇師匠がまず圧倒的に面白い噺家さんである。そこに集まった弟子たちが実に14人。現代においてはおよそ考えられない大所帯。辞めた人というのも、いないことはないのだろうが聞 … 続きを読む

柳家喬太郎「井戸の茶碗」

鈴本上席(昼席)主任の喬太郎師の掛けた「井戸の茶碗」について。 喬太郎師の噺、当ブログでは、復刻落語の「擬宝珠」と、新作落語「ハンバーグができるまで」を取り上げた。 次に師の古典落語を、と思っていたのだが、これが意外と難 … 続きを読む

珍しい噺

寄席に行くと、ごく普通に「子ほめ」やら「初天神」、「金明竹」などのおなじみ古典落語が掛かる一方で、聴いたことのない噺も出る。 速記本で読んだだけの噺が実際に掛かって「まだ絶滅してなかったんだ」と思わず感動することもあるが … 続きを読む

春風亭一之輔「新聞記事」

春風亭一之輔師の噺、当ブログでは具体的に取り上げたことがなかった。 この師匠の噺、たまらなく面白いが、面白さの分析がやたら難しいのである。 徐々にわかってきた気がするので、ひとつ取り上げてみます。 コレクションの中から、 … 続きを読む

柳家喬太郎「擬宝珠(ぎぼし)」

先日久々に末広亭に行って、持ち時間の短さにより、変なところで切れてしまう落語を多数聴いてきた。 寄席、特に新宿がそういうところだというのはもとより理解している。 だが、そういう尺の高座が多数あり、その尺に合わせた落語が求 … 続きを読む

柳家三三「元犬」

円丈師を聴いた3日の新宿末広亭で、もっとも衝撃を受けた演目、柳家三三師匠の「元犬」について。 「元犬」という噺を寄席で聴いた経験は、前座から、というのがほとんどである。前座がやらなかったからといって、後の師匠がこれ幸いと … 続きを読む

「大工調べ」の訴訟論

お白洲ものの落語がある。 「大工調べ」「帯久」「三方一両損」「佐々木政談」「鹿政談」など。変わったところでは、もっぱら入船亭扇辰師が手掛けている「さじ加減」などという噺がある。 本来、お奉行さまがいちいち訴訟を指揮するわ … 続きを読む

転宅

橘家文蔵襲名披露、初日の演目は、十八番の「転宅」でした。 泥棒の噺は、お客の懐を取り込む縁起担ぎでめでたいとされている。そういう意味では、先の演者が泥棒ものを出してもいいわけだが、文蔵師に気を遣ってやらなかったのだろう。 … 続きを読む